フィルタリング設定は保護者の義務
青少年ネット規制法
2009年4月1日、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(青少年ネット規制法)が施工されました。
携帯会社は青少年(18歳未満)の携帯端末にフィルタリングサービスを提供すること、プロバイダ(ISP)やサーバー管理者などにも青少年が有害情報を閲覧することのないようにすることを求められています。
青少年を有害情報から守るために社会全体で取り組んでいきましょう。という法律です。
現代はネット社会の過渡期です。
まだ法整備も整っていません。
青少年ネット規制法は賛否両論あったのですが、「インターネットの危険から子どもたちをみんなで守ろうよ!」という観点からは非常に有意義な法律だと思います。
青少年ネット規制法の中には保護者に対しての文言もあります。
第一章 総則
(保護者の責務)
第六条 保護者は、インターネットにおいて青少年有害情報が多く流通していることを認識し、自らの教育方針及び青少年の発達段階に応じ、その保護する青少年について、インターネットの利用の状況を適切に把握するとともに、青少年有害情報フィルタリングソフトウェアの利用その他の方法によりインターネットの利用を適切に管理し、及びその青少年のインターネットを適切に活用する能力の習得の促進に努めるものとする。
2 保護者は、携帯電話端末及びPHS端末からのインターネットの利用が不適切に行われた場合には、青少年の売春、犯罪の被害、いじめ等様々な問題が生じることに特に留意するものとする。
要約すると「子どもがインターネットで危険な目に合わないようにフィルタリングの設定をしてね。インターネットについてしっかり教育してね。」といった内容です。
最初になぜ法律の話をしたのかと言うと
「法律で決まってるから守って下さい!」
…と言いたいからではありません。
社会全体でこのような取り組みをしていることを知って欲しかったからです。
第一章の保護者の責務については努力義務なので罰則はありません。
でも罰則云々は関係ありませんよね。
なぜなら子どもたちのことを想ってフィルタリングをするわけですから。
フィルタリングの必要性
フィルタリングを設定すると、有害なサイトへのアクセスをブロックできます。
フィルタリングは必要です。
パソコンで言えばウイルス対策ソフトのようなものです。
特に子どもは犯罪に対する免疫がありませんので被害に遭う危険性が高まってしまいます。
フィルタリングをすることにより危険性を低くすることができます。
インターネット上には様々な犯罪があります。
社会経験豊富な大人でも被害に遭ってしまいます。
犯罪者は犯罪のプロです。
犯罪のプロに子どもが狙われたらひとたまりもありません。
そんな危険な所に子どもを行かせることができますか?
危険な目に遭うのも社会経験では?
確かに守ってばかりじゃいけませんね。
社会経験も必要です。
失敗から学ぶものもたくさんあります。
しかし、インターネットに関しては少し話が違ってきます。
インターネットは犯罪者と直接コンタクトを取れます。
現実社会で犯罪者と接触することはそうそうないですね。
被害に遭ってしまったら「多少の怪我」では済まないことがあります。
特に未成年者は身体目的で狙われますので心に傷を負ったり、裸の写真がデータで残り一生回収できなくなる可能性もあるのです。
そんな時は社会経験なんて悠長なことを言ってられないですね。
危険性を少しでも低くするためにフィルタリングが必要なのです。
フィルタリングを活用しよう
フィルタリングによっては下記の機能があります。
- 年齢によって段階的にフィルタリングの範囲を小さくする。
- 指定したサイトやアプリにアクセスできる。
- インターネットに接続する時間を設定する。
いろいろと細かく設定ができますので、子どもの使い方に合わせて変えてあげましょう。
フィルタリングが設定されているからといって困ることはほぼありません。
フィルタリングも大切だけど
フィルタリングは大切です。
でもこれだけでは「ただ守っているだけ」です。
根本的な解決にはなりません。
一番大切なのは子ども自身が自分で判断する能力を身につけることです。
インターネットリテラシーを教えることです。
これをしっかり教えていなければ、フィルタリングを外して社会に出た時に子どもたちが困ります。
インターネットリテラシーを身に付ければネット犯罪に遭うことはありません。
フィルタリングはインターネットリテラシーが身につくまでのお守りなのです。